外資系不動産ファンド運用会社 久嶋様
プロジェクト発足時に抱えていた課題、また途中で直面した課題があれば教えて下さい。
当社がレンドリースさんにお手伝いいただいたプロジェクトは2つあります。 1つは、短期滞在型マンションを購入し、ホテルへと立て替えるプロジェクト。マンションを購入した当時、既存の建物を解体し新築するか、それとも改装して再活用するかの2つの選択肢がありました。検討した結果、建て替え工事で使い勝手を良くし、ホテルとしてのバリューアップを図りました。
プロジェクト実施時に苦労したことなどはありますか?
その際、サイトに接している道路が一方通行であったため、資材の搬出入に苦労したこと、また、商業地域に位置する敷地ながら周辺に高級住宅が立ち並び、近隣住民より景観及び振動騒音に対し厳しい要望を受けるなど、多くの課題がありました。
2つ目のプロジェクトの特徴を教えてください。
もう1つは、大阪の大規模温浴施設です。 当該エリアを購入した当初は、オフィスビル及びホテルのリニューアルをすることで、資産価値を高めることを目的としていました。しかし購入後に調査したところ、もともとあった屋内プールが、効率的な運用がされておらず赤字経営であることが分かり、また、エリア内のスポーツジムで使用していた温泉も十分な湯量を確保できるということで、温浴施設が計画されることになりました。ここで問題になったのが、既存の建物が古いので、図面などの資料が揃っておらず、解体工事を始めてから分かることが多くあったことです
2つ目のプロジェクト実施時に苦労したことなどはありますか?
その度に解決方法を模索し、設計の調整に苦労しました。また、屋上に大規模庭園を築造するため、既存施設の巨大なテント屋根を解体する必要がありました。テント大型屋根の解体は過去に日本で行われたことがなく、立地条件も関係し、稀に見る難工事でした。建築確認申請については用途変更で対応しましたが、一方で既存建物の設計条件、特に荷重条件はどのような変更も不可能なため、計画をしては制約条件の前に再検討…の繰り返しとなり、非常に苦労しました。
当社では、一定規模以上のプロジェクトの場合はプロジェクト・マネジャーに入ってもらっています。リソースを有効活用するため、プロジェクト・マネジャーなど外部の専門家を雇用することで効率的にプロジェクトを進めることができ、同時に投資家向けに説明責任を果たすことにもなります。今回の都内ビジネスホテルや温浴施設のプロジェクトも、最初からプロジェクト・マネジャーに入ってもらいました。
プロジェクト・マネジャーには発注者代行として一次窓口的な業務を担っていただくことを期待していましたが、滞りなく行っていただいたので満足しています。コミュニケーションも十分図り、こちらの意図を正しく理解し、プロジェクトを運んでもらったと思います。
これまでにも一緒にプロジェクトに携わってもらったことがあり、信頼関係が築けていると感じていたからです。もちろんプロジェクト・マネジメントを担当するマネジャー個人の資質が重要ですが、これまでの信頼関係で期待するところが大きかったです。その他、具体的にはやはり予算管理と工程管理、変更管理など、プロジェクト・マネジャーには、発注者の代行として安心して任せられるということを期待していました。
プロジェクト・マネジメントのプロセスなどに大きな違いはありませんが、これまで取引のあった他社さんに比べ、レンドリースさんは新築プロジェクトに携わった経験が多いということも心強いポイントでした。今回の都内のビジネスホテルも新築でしたので、新築のプロジェクトを任せられるというのは他社との違いかと思います。また、ホテルの改装は特殊な点も多く、こちらも経験の有無が大きく左右します。
プロジェクトには多くの関係者が介在するため、リーダーシップを持って仕切れる人、そしてやはり信頼できる人であることが、プロジェクト・マネジャーに重要な素質なのではないでしょうか。
次世代に向けて、革新的で持続可能な場所やインフラストラクチャーを創り提供していくことを約束します。
私たちは常にお客様を第一に考え、お客様のニーズを理解し、最良の提案と解決策を提供することで、確かなサービスを提供します。